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「心象 I」弦楽四重奏のための
廣瀬心香(Vn.)、森岡聡(Vn.)、古屋聡見(Va.)、鈴木皓矢(Vc.)
2022年3月29日 
JFCアジア音楽祭 ミューザ川崎にて

山本準/4つの小品~トロンボーン四重奏のための

MPG Trombone Quartet(鯖瀬真義、佐藤学、山本靖之、直井紀和) 2022年2月5日 スペースDo

 

本作品は直井紀和氏からの委嘱により、2018年に作曲された。短い4つの小品からなり、全体で12分程度の音楽である。 4本のトロンボーンは音質的にもほぼ均質であり、西洋音楽の基本的な声部の構成数4を充たすという点で作曲家にとっては大きな自由を許すものである。逆に言えば、チャレンジングな編成ということもできる。作曲者の興味は4つの音をいかに組み合わせて魅力的な響きと動きを作り上げるかという一点にのみ集中している。 第一曲はオープニングである。まず全曲の中心となる和音・音の組み合わせが提示される。第二曲はABAの三部形式で、A部分は4本のトロンボーンが交代しながら織りなすテクスチュアが興味の中心であり、B部分にはワルツを配してある。第三曲はカプリッチオであり、引き延ばされる長い音と、スタッカートの短い音による点描である。第四曲、フィナーレでは第一曲の最初の和音が再現されたのち、音楽はリズミカルに展開され、高潮していく。 本作品については、委嘱者の直井氏に加え、トロンボーン奏者の村田厚生氏に貴重なアドバイスをいただいた。ここに記して感謝の意を表したい。本作品は2022年2月5日、MPG Trombone Quartet第一回演奏会において同カルテット(鯖瀬真義、佐藤学、山本靖之、直井紀和)により初演された。 スコア・パート譜は SOKABE MUSIC PUBLISHINGでダウンロード販売中です。

山本準「エレジー」テルミンとオーケストラのための をテルミン演奏三毛子、オーケストラはGarritan Personal Orchestra によるDTM​でリリースしました。

フランスのヴァイオリニスト、クリスチャン・クラヴェール氏による山本準作品の実演シリーズ。「ダンス・ロマネスクII」「2本のフルートのためのレント」「円周率の旋律」「8つの反転逆行カノン」「弦楽合奏のためのトランクィロ」ヴァイオリン、声、ビブラフォンすべてクラヴェール氏による演奏です。

2020年12月28日 第35回「こどもたちへ」演奏会(紀尾井ホール)にて、ピアノ独奏小品「きみのあしたへ」が初演されました。演奏は原田佐和子さん(中学校一年生)です。

フランスのヴァイオリニスト、Christian Clavère氏が、拙作「6つの逆行カノン」(6 Retrograde Canons)を演奏してくださいました。オリジナルには一切のダイナミクス、アーティキュレーションを付していないのですが、誠に適切な解釈を施していただきました。逆行カノンは、旋律を普通に演奏したものと、終わりから演奏したものを同時に鳴らすと調和したカノンとなるもので、以前KM大先生が書いておられたのを見て真似したのが始まりです。もちろん大バッハは音楽の捧げものの中で奇跡としか思えない見事な逆行カノンを書いています。ここでは、G dur, c moll, f moll, h moll, cis moll, D dur の6つのカノンが続けて演奏されます。楽譜が表示されるので「確かに逆行しているか」を目で確かめてもいただけます。楽譜はimslpにあげておきました。Merci beaucoup, Christian!

2020年10月14日板倉康明指揮、現代奏造Tokyoによる「鳥はいまどこを飛ぶか~吹奏楽のための」の動画が公開されました。

Violinist, Mr. Christian Clavère kindly premiered "Etude for Violin Solo"(2008) virtually on YouTube.

新型コロナウィルスのせいで、新作発表の演奏会が5つもなくなってしまいました。

仕方ないので、ネット上で新作発表を行っております。

最新作 "Fake Proof"をお届けします。ハービーハンコックの"Actual Proof"にびっくりして、40年。やっと返歌が出来ました。

ビャンビャン・プロジェクト。演奏は「不可能楽団」(フィナーレのHuman Playbackですけど)

拙作 "De Vulkanen" (火山群)のトランペットとピアノのバージョンの初演・ライブ録音を公開しました。本作品はもともとパイプオルガンとトランペットの豊かな響きを最大限引き出したいという意図の下に作曲されたものですが、ピアノとのデュオに編曲して新たな面白さが出てきたと思います。トランペットもピアノもまさに「火を噴くような」快演です。

演奏はトランペットはオルガン版の初演者でもある曾我部清典さん、ピアノは木俵茜さん、2019年8月20日、愛媛県四国中央市のPiano Bar Pierroにおけるライブ演奏の録音です。

2000年頃から発表の当てもなく作曲したピアノ独奏から始まる一連の「現代的書法」(といってもすでに時代遅れだろうと思うが)による作品のシリーズの中の一曲で、「越の風」の公募作品として初演された。初演にあたっては大幅に加筆修正を施した。弦楽四重奏とならび西洋古典音楽の典型的室内楽編成であるピアノ三重奏に世界の様々な「踊り」の要素を詰め込んでみたいというのが作曲の動機である。前奏とコーダが対応して全曲の「額縁」をなし、この間に4つの動的様式と1つの静的様式、さらに西洋古典音楽に根ざす部分が織り込まれている。タイトルは「銀朱」を英国のSF作家J. G. バラードの作品タイトル“Vermilion Sands”から、「風」を演奏の機会を与えていただいた「越の風」から拝借した。2019年11月10日越の風vol.8 にて、ヴァイオリン 庄司愛、チェロ 渋谷陽子、ピアノ 石井朋子の三氏 (トリオ・ベルガルモ)による初演時の録画である。

 

http://www.bellegarmo.com/

 

The piece is one of the series of contemporary-style compositions starting with piano solo, which had been continually written since 2000. This particular trio had been completed in 2007, but unfortunately, there was no chance to be staged. It is great pleasure of the composer that this music has been premiered as one of the openly called-for-work for “Koshi no Kaze”. The piece has been significantly modified for this premiere. The motivation for composition is to incorporate various elements of “dance” in the world into piano trio, which is a typical chamber music style of the Western classical music as well as string quartets. The beginning and the ending form a “frame” for the entire work. In-between four dynamic styles, one static style, and parts rooted in the Western classical music. The title was borrowed from a novelette by a British sci-fi author, J. G. Ballard, "Vermilion Sands" and "Koshi no Kaze" which gave the opportunity of the premiere. This video is the premiere performance at Koshi no Kaze vol.8 concert on November 10, 2019, in Niigata, by 3 distinguished artists, Ai Shohji (vn), Yohko Shibuya (vc), and Tomoko Ishii (pf), Trio bellegarmo. http://www.bellegarmo.com/

​ポツダム宣言は独伊が降伏し日本の敗戦も決定的となった1945年7月26日に発表された、アメリカを中心とする、日本に対する降伏勧告であるが、日本の近現代史の大きな曲がり角をよく象徴していると思う。これをテキストにピアノとトランペットの伴奏をともなうシアターピースとしたものである。2018年10月2日、双子座三重奏団と山本準の共催企画「戦争と音楽」ライブにおける演奏である。演奏は双子座三重奏団のみなさん(バリトン 松平敬、トランペット 曾我部清典、ピアノ 中川俊郎)です。

​上と同じ2018年10月2日、双子座三重奏団と山本準の共催企画「戦争と音楽」ライブから、コラージュ「浦賀から真珠湾へ」。演奏は双子座三重奏団のみなさん(バリトン 松平敬、トランペット 曾我部清典、ピアノ 中川俊郎)です。1853年の浦賀へのペリー総督の来航以来、日本が真珠湾奇襲をかけるまでの歴史を、時代を追いながら同時代の和洋含めての音楽と合わせてたどってみるという試みです。

カワイ出版「28人の作曲家によるピアノ小品集 こどもたちへ メッセージ2019 世界の街角篇 2」に収載された、こどものためのピアノ小品です。シムノンの小説「メグレ警視」のシリーズが好きです。メグレが住んでいるのが「リシャール=ルノワール通り」。実は行ったことがないのですが、小説に出てくる第二次大戦前のパリをイメージして書いてみました。

「ミ・アモーレ」は1985年に松岡直也が中森明菜のために書き下ろした曲。歌詞に「カーニバル」が出てくることから、中森バージョンではリズムはブラジリアンになっているが、後に松岡自身がキューバンにしたバージョンを発表している。謹んでカバーさせていただきました。

​2018年5月31日に香港で初演された「笛子と揚琴のための小喜遊曲」の録画を公開しました。演奏は沈健楡(笛子)郭嘉瑩(揚琴)のお二人です。

「百鬼夜行」~和洋6楽器のための

21世紀も既に17年経った。1052年からが末法の世としても、もうすぐ千年経つ。古典的な物の怪たちは書物の中に閉じ込められてしまい、生きている人間の方が余程物の怪じみてきた。本作品は標題音楽である。邦楽器・洋楽器とりまぜて古典的な「百鬼夜行」を表現したい。貴人の行列の前に立ちあらわれた鬼たちが人間達を襲おうというまさにその時、霊験あらたかな真言により暗赤色の巨大な火の玉があらわれ、阿鼻叫喚のうちに鬼たちは退散する。
本作品は2018年5月10日「第22回日本作曲家協議会アンデパンダン」にて、尺八 元永拓、クラリネット 徳武敦、ヴィオラ 山下未歩、十三絃筝 山田明美、十七絃筝 城ヶ崎美保、チェロ 久武麻子、の各氏により初演された。

カプリッチョ 木管五重奏のための

 

木管楽器の優れた運動性と豊かな表情を最大限に生かしたいと考えて作曲された。曲はゆるやかな3部形式をとる。冒頭にAllegrettoでリズミカルなテーマ(A)とメロディックなテーマ(B)が提示され、形を変えて二回繰り返される。再度パートを交換して(A)が提示されて中間部に入る。Vivaceでオーボエとクラリネットの早い音階のパッセージの交換にのせてホルンが新しいテーマを導入する(C)。続いて、緩徐部分(Adagietto)となり、オーボエ、クラリネットの順にソロを展開し、もう一度速い(D)が再帰する。やや速度を落としてユニゾンのパッセージから、対位法的な展開を経て(A)(B)が再現し、他の要素も含めて速度を上げて展開され、一気にコーダに達する。

写像ハープ

 

ハープはドレミファソラシの七つの音を入力として、その7つあるペダルの位置によって異なる音階に移しかえる一種の「写像」であると考えられる。7つのペダルはそれぞれ、♭、ナチュラル、♯、の三つの状態のいずれかに位置させることができるので、ハープの演奏可能な音階は3の7乗=2,187種類あることになる。この中には伝統的な長音階、短音階、減七和音、属七和音、教会旋法なども含まれるが、それらに限らず一般的でない異なる音階も使ってみたいというのが作曲の動機である。この曲では22種類の異なる音階を使っている。

本作品は、2017年7月21日、東京にて「公募作品演奏会『ラ・フォリア』」において、鈴木真希子氏のハープ独奏により初演された。作曲者は初演にあたっての鈴木氏の貴重なアドバイスに深謝する。

ルター「神は我がやぐら」によるパラフレーズ 

 

賛美歌「神は我がやぐら」は、ルターの原曲から、バッハによるコラールを含め様々な形が伝えられているが、それらを素材として自由に再構成した作品である。ホルンとユーフォニウム主体のコラールで始まり、主題がバスから順次高音に積み重ねられていく。中間部は長三和音を中心としたファンファーレが鳴り響き、重なり合い、さらに変形された主題によるAllegro assaiのディヴェルティメントを経て、トゥッティによるテーマの提示のあとBbとF#上の二つの長三和音 を響かせて曲を閉じる。ルターの偉業へのオマージュであると同時に金管賛歌でもある。

本作品は洗足学園音楽大学曽我部ゼミの演奏会演習として宗教改革500周年記念特別演奏会のために書かれ、同演奏会にて、曽我部ゼミナールの2017年度修習生による金管合奏、飯靖子氏(オルガン)、曽我部清典氏の指揮により、2017年10月13日、東京・赤坂の霊南坂教会にて初演された。

3つのアラベスク 弦楽四重奏のための

 

「3つのアラベスク~弦楽四重奏のための」は3つの楽章から構成される。
第一楽章 Correntemente 波打ちながら連続する16分音符6つを単位とする流れを中心として、これに附点8分音符および8分音符を単位とするリズムが交錯する。コーダは速度を落とし、Tranquillo となって第二楽章への導入となる。
第二楽章 Tranquillo 弱音器を付した静かな楽想から始まり、第一ヴァイオリンとヴイオラ、第二ヴァイオリンとチェロの組み合わせによる二つのユニットが互いに相反するリズムで音楽を織り上げていく。
第三楽章 Allegro energico 密集した和音のトレモロに合わせて、激しいリズムをもつ音形が提示され、続いてトレモロとピチカートの組み合わせによる主部に導かれる。中間部はやや速度を落として冒頭の音形とピチカートが組み合わされる。前二楽章の短い回想と冒頭のモチーフの再現を経て、コーダにいたる。
本作品は2017年5月15日、東京のすみだトリフォニーホール小ホールにて、プレシャス・カルテット(第一ヴァイオリン 加藤えりな、第二ヴァイオリン 古川仁菜、ヴィオラ 岡さおり、チェロ 小川和久)により初演された。

Rhesa Siregar in Indonesia and Jun Yamamoto in Japan met on the Internet in 2002. This tune is a collaborative effort between them. A fusion music featuring two piano parts by Rhesa (Left) and Jun (Right).

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